2024年度全国通訳案内士試験二次口述(12/8)まで、あと9日です。
二次口述の重要な課題に「実務質疑」があります。ご存知の通り、先行する「通訳課題」の話題に関連して、試験委員と受験者が「英語劇」(通訳ガイドとお客さん、という設定で)を行う課題です。
二次口述特別動画セミナーでも述べた通り、二次口述最後の課題「実務質疑」に臨むにあたっては、先行する「通訳課題」から、頭のモードを切り替えることが重要です。この2つの課題は、「話題」は共通していますが、言語活動としては全くの別物です。
通訳は「他人が言ったことを内容はそのまま、言語だけを変換して、言う」という特殊な言語活動です。内容は決められているので、ある程度「正解」がありますし、それを受験者が口頭で述べれば、それで足ります。
しかし、実務質疑はあくまで「会話」なのです。「会話」は2人でするもの。すなわち、半分は「相手」(試験委員)が話すのです。
つまり受験者は一方的に話してはならず、相手(試験委員)が、話を続けやすいようなことを言う、ということが必要になります。これは極めて高等な会話の技術です。我々が英会話学校へ行くと、会話の先生はこうした気遣いをしてくれていますが、こんどは、我々がネイティブを相手に「先生」にならなければならないのです。
話のキャッチボールをするためには、アイコンタクト、表情、ジェスチャーなど、非言語面も大切です。相手の顔を見ながら話し、その途中、相手が質問を挟みたそうな表情をしたら、そこでさっと相手に話す機会を与える、といった技術が必要です。
なお、先行する「通訳課題」では、アイコンタクト、表情、ジェスチャーなどは不要でした。これは通訳が純粋に「言語面」だけの活動だからです。
通訳では、笑顔、アイコンタクト、Thank you、全部不要です!
このように、通訳と実務質疑の間には、明確な線を引いておくことが必要です。
モードチェンジをするための方法の1つとして、私が提案するのは、実務質疑の会話の中では sir, ma’am といった呼びかけを使うことです。
これを行うことによって、自分の意識に「ここからはガイドとお客さん、という英語劇をやるんだ」と知らしめることができます。
受験料を払って試験を受けると、どうしても自分のことを「学習者」(お客さん)と認識してしまいます。しかし、通訳ガイド試験はプロ選抜試験(プロのサービスの疑似)ですから、受験者は、実際には受験料を払っているものの、試験内では、お金を貰っている人としてのサービス提供(お客さんに情報提供、教えること)ができること、をアピールする必要があるのですね。
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