桜前線とは、桜の開花予想日を結んだ線のことで、春が近づくと、ニュースなどで報道されます。
これが日本的な風物詩として、通訳ガイド試験にもしばしば出題されます。
昨年度の二次口述プレゼンでも「桜前線」は2017年度に続き、2回目の出題がなされました。
桜前線は、南から北へ、低いところから高いところへと移動します。
よって、東京で桜が終わってしまっても、桜前線を追いかけて行けば、引き続き桜を見ることができます。
今回は、私が先日信州方面へ出た、桜前線を追う旅をご紹介します。
初日は、4/13土、いいお天気でした。日頃の行いの賜物ですね(笑)。
最初は、松本市の梓川にあるお寺、恭倹寺です。穴場です。
浄土宗のお寺で、創建は明治ですが、鐘楼と梵鐘は古く、由緒正しいもので、松本市の重要文化財となっています。
鐘楼は、かつて「信濃日光」と呼ばれた若沢寺(奈良時代開山)から受け継いだもの、梵鐘は、元禄時代の鋳造です。
まわりはリンゴ畑と水田ばかりで、人が訪れることも少ないようです。
私は、友人と松本からタクシーで訪れたのですが、車の音がすると、ご住職の奥様が「人が来た。何事か」といったふうで出てこられました(笑)。
観光客であることを告げると、親切に境内を案内くださいました。鐘については何と「よければ、どうぞ鐘楼にあがって、ご自由に鐘を撞いてみてください」とおっしゃってくださいました!
お寺の鐘を自由に撞いてOK、などと言われたのは初めてで、ビックリです。
古代、お花見は豊作祈願の行事として、農民の間で行われていた、と言われています。
桜は、春になって山から下りてきた田の神様が宿る木とされ、桜の咲き方でその年の収穫を占ったり、桜の開花期に種もみをまく準備をしたりしていたそうです。
そうだとすれば、寺社に桜の木が植えられ、周囲に田園が広がる風景が一体となって美しく映えるのにも納得ですね。
ご住職の奥様は、最後に「よければどうぞ」とおっしゃって、お茶までご馳走してくださいました。
恭倹寺へのアクセスは、松本駅からタクシーで約30分です。タクシー料金は約5000円。
「PEP単語カード」印刷用紙は、アマゾンで買えます。
下のリンクをクリック