読んでますか?『観光白書』

全国通訳案内士試験を受けられる方にとって、必須の資料が『観光白書』であることは、すでにご承知の通りです。

試験ガイドラインには、一次筆記試験の一般常識において「例えば、試験実施年度の前年度に発行された「観光白書」のうち、外国人観光旅客の誘客に効果的な主要施策及び旅行者の安全・安心確保に必要となる知識、並びに…を問うものとする」とありますが、実際には「試験実施年度の前年度」ではなく、試験実施年度に発行されたもの、すなわち最新の(2023年版)観光白書が最優先です(過去問の実績)。

また、二次口述で出題された例もあります(2021年度の「城泊・寺泊」)。

合格者の方で、観光白書の該当部分「城泊・寺泊」をあらかじめ読んでいたところ、二次口述でズバリその問題にあたった、という方がおられます。こちらの合格体験記をどうぞ。

2021年度通訳案内士試験合格体験レポート 「大倉 英嗣 様」

観光白書は、結構な量があり、読むのに意外と時間を食われます。早めにダウンロード、プリントアウトして、読み込みを開始しましょう。

『観光白書』(令和5年度版)は、国土交通省のホームページより、無料でダウンロードできます。

さて、この『観光白書』、必要とはわかっていても、分量も多く、なかなか読みにくい文書でもあります。

お勧めの読み方の1つとして、まず、一般常識の過去問を3年分ぐらい解いてみます。

筆記試験の過去問(無料)

過去問を見ると、キーワードが分かってきます。キーワードとは、試験に問われるワードのことで、たとえば「訪日外国人」「旅行消費額」「費目別構成」「消費動向」等々です。

こうしたキーワードのある近辺が、いわゆる「出るところ」ですので、こうしたワードを『観光白書』の中に見つけたら、蛍光ペンや付箋で印をつけていきます。

ここで注意すべきは、印をつけて満足してしまわないことです。少し時間を置いた後、印をつけたあたりを中心に、再度読み返すようにすることが大切です。

さて、この作業をするには、道具も使いやすいものを使いたいですね。

まず、蛍光ペンを使うためには、観光白書はレーザープリンターで印刷するのがお勧めです。インクジェットプリンターだと、水性のインク同士なので、字がにじんでしまいます。
また、片面印刷だと嵩張ってしまうので、良質の紙に両面印刷するのがお勧めです。

『観光白書』印刷サービス 令和5年(2023年)版

蛍光ペンは、私は片手で扱えるノック式のものを愛用しています。

付箋は、程よく小さく、色がついているが透明で、下の文字を隠さないものが使いやすいと思います。

皆さんは、どんなふうに『観光白書』を読み込んでいますか?