「速く」ではなく「早く」言う

先日の記事(「時間超過分は0点」)にて、全国通訳案内士試験二次口述の課題(通訳、プレゼン)における、制限時間を守ることの重要性を述べました。

今日は、通訳の時間制限について、さらに詳しく述べてみます。

先日の記事では、タイマーを普段の演習に導入して、時間感覚を体で覚えることを強調しました。

もちろん、タイマーを使うことは基本ですが、この演習を繰り返していると、通訳で1分の時間制限を守るための、理論的なメルクマールも見えてきます。これは、私が通訳の個人レッスンをしながら気づいたもので、次のようなものです。

(1)読み上げ終了後、「直ちに」訳出を開始する

これは、課題の要件をそのまま言っただけのようですが、まさにこの要件を守ることが、時間オーバーを防ぐ手段にもなります。すなわち「直ちに」というところが重要です。この「直ちに」は、「早く」(「速く」ではない)言い始める、ということでもあります。

(2)「速く」話す必要は全くない(ゆっくり確実に話す)

書籍『過去問詳解』に載っている英訳解答例を、時間を測りながら自分で読上げてみると分かりますが、1分という時間は、訳を言い終わるのに十分な時間です。ゆっくり話して十分に間に合います。ただし、これは止まったり言い直しをしたり、ということをしない、という条件付きです。ですから、訳は「速く」言う必要はなく、「早く」言い、ゆっくりと、言い直さないで済むように話すべきなのです。

(3)言い直し、言いよどみはMAX2回まで

とはいえ、やはり現実には言いよどみ、言い直しが起きることはあるでしょう。その場合、言い直しをした後は若干急ぐ必要があります(つまりここで「速く」話す必要が出てくる)。言い直しが2回目の場合は、かなりその後を急ぐ必要があります。そして、言い直しは2回までです。それ以上言い直すと、1分要件を守り難くなります。

以上のような点を基準に、練習してみるといいでしょう。

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