2022年度全国通訳案内士試験二次口述(12/11)まで、今日を含み、あと26日です。
面接試験では、試験官が受験者に対して課題を問います。だから、基本的に試験官が質問をする人、受験者は答える人です。
しかし、問の趣旨や内容自体を受験者が理解できない場合は、受験者も訊き返すことが許される、あるいはむしろ適切であることがあります。どんな場合か、考えてみたいと思います。
まず前提として、訊き返しが一切ダメな場合ですが、課題のルールとして質問が禁止されていることがあります。外国語訳(通訳)課題の問題文の読み上げの場合がそれです。
公平性の観点から、通訳の場合、受験者は「今のはどういう意味ですか」「もう一度おっしゃっていただけますか」等々、言うことは許されません(騒音などのアクシデントがあっても例外なし)。
では、受験者からの訊き返しが許される場合とはどういう場合でしょうか。
それは「質疑」(プレゼン後の質疑と外国語訳の後の実務質疑)において、試験官からの質問の内容が理解できない(いろいろな意味で「聴き取れない」)場合です。この場合は「もう一度おっしゃっていただけますか?」と言うことになります。
I’m sorry. I didn’t understand the question. Would you repeat that, please?
訊き返しは会話の流れを止めるので、つい我々は訊き返しを躊躇い「わかったふり」をしてしまいますが、話が進んだ後で、実は質問を理解していなかったことがバレると非常に印象が悪くなります。
相手の質問の趣旨に沿った解答をしよう、と努めるのは基本的に誠実な態度だと私は思います。ただ、やはり質問は相手に負担をかける行為ですので、言い方や程度に気を付ける必要はあります。
「もう一度おっしゃっていただけますか?」と訊くのは、本当に相手の言っていることが全く分からない場合ならやむを得ないのですが、一部分なら分かる場合、あるいはわからない場合が一部分の場合、には、そのことを伝えると、質問をし直す面接官の負担を減らすことになります。
You mean whether A or B?
I’m not quite sure about A, but as far as B is concerned,…
質問が理解できない場合、わかったふりもよくありませんが、沈黙してしまうのもよくありません。受験者が「何について困っているか」を伝えれば、試験官が助け舟を出してくれることもあります。
ガイドライン記載の二次口述試験の評価項目には「コミュニケーション」があります。何がわかり、何がわからないか、を伝えるのもコミュニケーションの一部です。
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