通訳ガイド試験で学ぶ

昨日『2021年度 全国通訳案内士試験二次口述過去問詳解(下)』の販売開始をアナウンスしましたところ、すぐにたくさんのご注文をいただきました。誠にありがとうございます。

全国通訳案内士試験の二次口述の解答例の作成は、本当に難しく、私は毎年「もう今年こそはゼッタイ無理!」と叫びながら、無い知恵を絞り、ギリギリの状態で作っています。

こうして注文をいただくと、ファンの皆様が、発売を本当に楽しみにしていてくださったことがわかり、執筆の苦労が報われた思いがいたします。

執筆で一番苦労するのが、やはりプレゼンテーションの解答例の作成です。

毎年、36トピックが出ますが、この全ての解答例を作るために、私は数千ページにわたる資料を読み込みます。文字情報だけでなく、動画その他も参考にします。

今年は特に「左団扇」とか「鰯雲」などという、変てこなトピックが出ていて、困りました(解答例は共に下巻に掲載)。

プレゼンは、まず英語で書き、ネイティブに英文をチェックしてもらった後、和訳を作成します。

英語のテキストですから、英文を慎重に作成するのは当然ですが、私は和訳文にも凝ります。これは「『日本』を知ってこその『英語』」という、PEP哲学があるからです。

私の能力は限られているものの、こうして真面目に作ったおかげで、いろいろな方から「とても勉強になる」と褒めていただいております。

ただ実は『過去問詳解』や『モデル・プレゼンテーション集』を通じて、一番勉強させてもらっているのは、他ならぬ私自身なのですね。

もっと遡れば、30数年前(昭和時代!)に、通訳ガイド試験の勉強を始めて以来、この試験からは本当にたくさんのことを学ばせてもらいました。

たとえば、今回の『詳解(下)』に掲載されている「根付」だって、誠に恥ずかしながら、私がその存在を知ったのは20代半ば、この試験の勉強を通じてのことでした(ホントに何も知らない人でした)。

コンテンツ伝達の手段として語学を学ぶのも、語学学習を通じてコンテンツを学ぶのも、どちらもOKだと私は思います(私はどちらかというと後者)。

内容と手段、両方を得るのは意義深いことですが、大変でもあります。

これを行うには、やはり「楽しく感じられること」が大切だ、と私は思っています(楽しい学習による自己実現)。

今回のテキストが、楽しいものになっていたかどうか、よろしければぜひ感想などお聞かせください。

Thank you.

▶PEPニュース
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