令和4年版の観光白書が公開されました。
ご存知の通り、観光白書は全国通訳案内士試験の有力出典です。毎年、一次筆記の「一般常識」において、観光白書から出題がなされます。ガイドラインには、一次筆記の「一般常識」につき、以下のように観光白書について記されています。
(以下、引用)
V.一般常識筆記試験について
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(1)試験方法
・試験は、現代の日本の産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識(例えば、試験実施年度の前年度に発行された「観光白書」のうち、外国人観光旅客の誘客に効果的な主要施策及び旅行者の安全・安心確保に必要となる知識、並びに新聞(一般紙)の1 面等で大きく取り上げられた時事問題等)を問うものとする。
(以上、引用)
よくある質問として、「観光白書」は毎年概ね6月に出るものであるが、試験対策としては、その試験の年に出た最新の観光白書を読むべきか、それとも前年ないしそれ以前のものを読むべきか」というのがあります。
この答は、「まず、最新の観光白書(試験の年に出たばかりのもの)を優先して読み、次に前年のものを読むべし」ということになります。今年についていえば、今回出た令和4年度版を優先して読み、次に令和3年度版を読むべき、ということです。
これは、これまでの出題実績に基づいた答えです。試験実施年度版の観光白書は6月半ば、試験は8月下旬実施ですが、この2カ月の間に、試験委員は最新の観光白書の内容を盛り込んで試験問題を作成している、ということです。
ミスリーディングなのは、ガイドラインには「試験実施年度の前年度」という文言になっている点です。しかし、この文言の前には「例えば」があり、文言上、前年度に限定しているわけではありません。そして、実際の出題実績は、当該年度から出ることが圧倒的に多いのです(前年度以前の観光白書からも出ることがありますが、最新の観光白書からの出題の方が多い)。
私も、これから本年度の観光白書を読み、情報を提供したいと思っております。