前回(3)で、一義語の学習はスキマ時間を活用すべく、単語カードのような単純な教材の利用が合理的、というところまでお話しました。
しかし、紙のリングカードには欠点があります。「PEP単語カード」に関する一連の記事やYouTube動画をご覧いただいた方は、もうお判りでしょう。それは、作るのが意外に難しいことです。
単語カードを自作するには、①どの単語をカード化するか、のセレクト作業、②その単語に関するどの情報(意味、語法、例文、発音、など)をカード化するか、のセレクト作業、そして、③実際に小さな紙片になるべくきれいな字で手書きする作業、の3つが必要となります。
覚えたい単語が何百何千とあることを考えると、皆、単語カードは作るだけで力尽きてしまい、しかもあまり上手にはできないので、結局、実際にそれを使うところまで至らない。こうして皆、時間と労力を費やした後、道半ばで倒れてしまいます。
実際、私が「PEP単語カード」のキャッチコピー「単語カードを『作って』力尽きた、そんな青春の苦い思い出はありませんか?」を考え出して、友人・知人や受講者さんの反応を見たところ、皆一様に笑って「あります!」と答えられました(笑)。
こうした「苦い思い出」(問題点)を解消するためには、市販の単語カード(ブランクのカードではなく、実際に単語が印刷されたカード)があればよいわけですが、これが意外に少ないのですね。とくに通訳ガイド用の語彙に絞ったものなどは皆無です。
そこで私が作って、皆さんの「失われた青春を取り戻す」お手伝いを試みたわけです。こうしてできたのが「PEP単語カード」です。
当初、この「PEP単語カード」は、3,000~4,000円ぐらいで提供できる商品にしよう、と考えていいました。しかし、開発を進めていくうちに生産コストの問題があることがわかり、結局商品にはなりませんでした(詳しくは「PEP単語カード」無料配布開始!)
そこで、「PEP単語カード」についてはデータを無料提供し、エーワンの用紙を使って、各学習者の皆さんに自作いただく、という形式を採ることにしました。
自作ですので、学習者の「カード作成をする手間」を完全に省く、ということはできませんでした。ただ、プリンターでプリントするだけの手間であれば、「力尽きる」ことはないと思います。
PEP単語カードを作るために新たにプリンター購入の場合のお勧めはこちら。
PEP単語カードは、「凝って単純に作った」教材です。「単純にするための工夫」が書体その他、さまざまな所に施されています。
また、通訳ガイド試験では、日本事象を説明するための語彙が特徴的です。大学受験を主たる目的とする学校英語では出てこないような単語が多く、これがガイド試験に挑戦する際のネックの1つになっています。
こうした単語をまとめて、日常のスキマ時間を使って覚えることができるのが、「PEP単語カード」の大きなメリットです。
また、こうした「知っているか知らないか」だけの語彙の学習というのは、成果が目に見えやすく、勉強のモチベーションを保つ、という効果もあります。
最後に、PEP単語カードの使い方のコツを1つお教えします。
カードは、全部で約1,000枚あります。これは当然、いっぺんに全てを持ち歩くことはできません。また、人により「すでに知っている」単語も中にはあるでしょう。
カードの最大の利点は、分割・結合が簡単にできることです。ですから、覚えたい単語(覚えにくい単語)を1,000の中から自分でセレクトし、数を絞った上でリングに綴じて持ち歩き、スキマ時間に見る、というやり方です。
そのためには綴じるリングは小さめの方が、かさばらずに済みます。
そして、覚えてしまったら、そのカードはリングから取り外し、新しい別の覚えたいカードと取り換えて持ち歩きます。こうしてコツコツ覚えていった単語は、いつか「知っているか知らないかで勝負が決まる」場面において、英語学習者の強力な武器となるでしょう。
「PEP単語カード」の入手方法は、動画でご紹介した通り、無料メルマガに登録し、自動返信メールが届いたらそこのURLをクリックで、PDFデータの格納されたドライブへ行けますので、そこから無料ダウンロードです。
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エーワンから出ている専用の用紙をご準備の上、家庭用プリンターで印刷ください。レーザープリンターは印刷がずれる傾向があるので、インクジェットの方がお勧めです。綴じリングもご用意ください。
PEP単語カード製作用の用紙はこちらから購入できます。アマゾンが一番安いようです。
印刷作業が苦手、もしくはプリンターを持っていない、等の方は、オンラインストアで有料の印刷サービスもあります。こちらです。
「PEP単語カード」で「失われた青春」を取り戻しましょう!