先の12月12日(日)に行われた本年度の全国通訳案内士試験二次口述の出題内容の再現が、ようやく完成いたしました。
再現のための情報提供に協力いただいた受験者の皆様に、厚く御礼申し上げます。
再現内容は、例年通りホームページ上で無料一般公開いたします。掲載場所は、この記事の最下段でご案内してあります。
掲載内容は、6つの時間帯それぞれにつき2種類の問題組(合計12組の問題)ごとに、3つの課題、すなわち、①プレゼンテーションの三択のトピック、②通訳(外国語訳)の問題文、③実務質疑の問題文(「シチュエーション」と「条件」)、の全てです。
この中で再現が一番難しいのが、②の通訳の問題文であり、次が③の実務質疑の問題文です。①のプレゼンのお題は基本的に3つの単語だけであって受験者も記憶しやすいのに対し、②③は文章なので、各受験者の記憶に基づく報告は100%の正確性が望み難いからです。
ただ、多くの受験者の皆様にご協力をいただくことにより、1つの問題組につき複数の方の報告を照合し、かなりのレベルでの再現を完成することができました。
私は、この再現作業を2013年度(二次口述試験が現在の形式になった初年度)から、9年間続けて行っています。毎年刊行される『過去問詳解』が完成した際に私が行う「脱稿の儀式」で私が見せびらかす私の読んだ資料の束(A4用紙数千枚)のうち、1割ぐらいがこの問題再現のための資料です(残りの9割は解答例作成のための資料)。
過去問(サンプル問題を含む)の蓄積は、昨年度の時点で、通訳問題が100題、プレゼンテーションが297題、実務質疑が37題となります。私は、これら全てを再現の上、解答例を作成し、解説を付して書籍その他の形で発表しております。
これにこの度、上記の今年度の出題が加わる予定、ということです。
受験は過去問、というのは全ての試験に共通の鉄則です。よって受験を志す方にとって、過去問の情報は極めて有効で貴重なものです。
ただ、通訳ガイド試験の二次口述の過去問は、その性質上、問題再現と解答例の作成に手間ヒマ金に加え、特殊知識が必要となる一方、市場が狭くビジネスとして成立させることが難しいので、私以外にはほとんどやっている人は存在しないようです。
実は、私自身も毎年「もう今年こそムリ無理ムリ!誰か代わりにやって!」と叫びながら、何とか秋までに、毎年刊行される『過去問詳解』を上梓しているのが実情です。
正直、いつまで続けられるか、今年もどうなるかわかりませんが、過去問の再現・記録と解答例の作成及びその蓄積は、意義ある仕事と思っております。
この意義にご賛同いただける方は、ぜひサポートをお願いします。サポートとは、広く、PEPのYouTubeチャンネル登録や動画のSNSシェア、いいねボタン、ホームページやメルマガやブログのお知り合いへのご紹介、等を含みます。
なお、毎年「最新の『過去問詳解』はいつ発売されるのか』というお問い合わせをいただきますので、現時点での予定をお知らせします。
昨年の例では、上巻が8月、下巻が10月、といった感じです。ただ、今年は例年より作業が遅れています。
毎年、一番難航するのがプレゼンテーションの解答例の作成です。私のプレゼン例は、①200 words(2分間分)、②ガイドの視点、③内容的に楽しく知的に満足できる、という条件を満たすことを目指していますので、私もうんうん唸りながら、無い知恵を絞り出すようにして作っています。
これに対し通訳問題の方は、解答例の原稿が完成しています。これでもまだ作業は序の口ですが、通訳問題については、動画教材の『逐次通訳過去問勝負!』が書籍『過去問詳解』に先行して1、2か月内にリリースされる予定です(動画教材『勝負!』はDVDの他、動画サブスク「PEP動画ホーダイ」でもリリースする予定)。
最後に、2021年度の全国通訳案内士試験二次口述の問題再現の掲載場所をご案内します。
ホームページ最下段の「フッター」までスクロールしますと「二次口述試験の過去問」という項目があります。ここをクリックすると出題内容を閲覧できます。
上述の通り、お知り合いやお友達に「PEPで問題再現出てるわよ」と教えてあげていただくだけでも、私の活動へのありがたいサポートとなります。ぜひ、よろしくお願いいたします。
長文、お読みいただきありがとうございました。