私は現在、本年度の全国通訳案内士試験二次口述の出題を、受験者の皆様から頂いた情報を元に再現・分析している最中です。毎年のことですが、非常に興味深い作業です。
中でも、プレゼンテーション課題は、①スタンダードなもの、②時勢を反映したもの、そしてときには、③突拍子もないような出題、もあり、本当にこの試験はチャレンジングな試験だ、ということを改めて感じさせます。
今年度の出題で、①スタンダードなものとしては、「かっぱ巻き」「彼岸」「道後温泉」「七夕」「鳥居」「落語」「文明開化」あたりが挙げられます。
普遍的・基本的で、すでに過去問に問われているものですね。この分野はPEPも「予想的中!」をたくさん出しました(「2021年度の的中!一覧」参照)。
次に、②時勢を反映したものとしては、「(新)国立競技場」「IR(統合型リゾート)」「高齢者マーク」「デジタル庁」「渋沢栄一」あたりです。
東京五輪、時事問題、テレビドラマ、などの影響が見られますね。
そして、③突拍子もないもの、ですが、私が意表を突かれたのは、「三寒四温」「左団扇」「鰯雲」「熱中症警戒アラート」「特大荷物スペース付き座席」あたりです。
特に、最初の2つは、日本語のイディオム、概念であり、観光とも時事とも直接の結びつきが薄く、これらを即興で英語スピーチするのは、極めて難度が高いといえます。
ただ、プレゼンテーションのお題は三択なので、受験者はなるべく①のスタンダードを狙っていくべきでしょう。
では、具体的に受験者は、どのように受験準備すべきでしょうか。
その答は、やはり「過去問」であると思います。
なぜ過去問がそれほど大事か?次の記事で詳しくお話しいたします。