前回の記事で、私は、全国通訳案内士試験合格後、資格を生かした起業をするには、まずネットを通じた発信活動(YouTubeやブログなど)から始めることをお勧めしました。
これは、私がPEP英語学校を起ち上げた際の経験に基づいています。
PEP英語学校が開校したのは、2013年です。私は、実績もコネも何もないところから、事業を起ち上げました。
この時、私が最初にやったことの1つが、ネットを使った情報発信でした。具体的には、ブログ(旧ブログ「PEP英語学校ブログ」)を書いたのです。
この内容は、古い記事を遡って見ていただければわかりますが、英語学校起ち上げの告知等の他に、英語学習に関する自分の考え方や、経験、試験情報、自分の旅行記、と様々な内容を書き続けました。
こうして、毎日ブログをとにかく書き続けました。このブログを書くという作業はかなりの労力と時間を要しますが、時給はつきません。無給・無休でひたすら働き続けることになります。
しかし、これこそが「起業」の本質といえます。「時給脳」からの脱却ですね。自分の事業を行う人は、自分の「資産」(蓄積し、後から効いてきて利益をもたらすもの)を作るための仕事ならば無給でもやりますが、単なる「時間と労力の切り売り」であれば、たとえ時給が1万円でもやらない、こういう発想をするのです。
こうしてブログを毎日書いていくと、いつしか読者が付くようになります。ある時、そうした読者の1人から、次のようなメッセージをいただきました。
「新しい通訳案内士試験の二次口述ではプレゼンテーションが課されますが、お手本となるようなプレゼンを載せた教材はありませんか」
このメッセージがきっかけとなってできたのが、『モデル・プレゼンテーション集 VOL.1』だったのです。以降、この『モデル・プレゼンテーション集』シリーズは、以降おかげさまで好評をいただき、現時点で、予想問題編4冊、過去問編が13冊、合計で17冊になるロングセラーとなりました。
↑ 一番最初の『モデル・プレゼンテーション集』の表紙のデザイン
このように、発信活動を続けると、業界にどのような需要があるか、反応をもらえ、それがビジネスにつながることがあるのです。これは、ネットが発達した現在、さまざまな分野のビジネスに広く該当する原則だと、私は思います。
(つづく)