2024年度全国通訳案内士試験二次口述(12/8)まで、あと6日です。
「ガイドライン」によると、二次口述の評価項目に「会話継続への意欲」というのがあります。
「会話」とは、「プレゼンテーションの後の質疑」と「通訳の後の質疑」(実務質疑)を指します。
そして、そこにおいて「継続への意欲」がある、とは、「受験者の側から話を終わらせようとしてはいけない」「試験官の次の質問を誘発するような回答をする」ということです。
試験官:日本の歴史上、最も重要な出来事は何でしょうか?
受験者:たくさんあると思いますが、私は19世紀後半の明治維新だと思います。
試験官:ほう。明治維新とは何ですか。
受験者:徳川幕府による封建制度が終わり、日本の近代化産業化が始まった際のさまざまな変化のことを指します。
試験官:明治維新はどのようなきっかけで始まったのですか。
受験者:19世紀中頃にアメリカのペリーが来航し…
上は、通訳ガイド試験でよく表れそうな会話が継続している例です。
「明治維新」というキーワードを軸に、受験者が程よい長さの答をすることによって、試験官が次の質問をしやすくなり、話が継続しています。
良くないのは、いっぺんに知っていることを全部言ってしまうような、長すぎる答、あるいは逆に “Depends.” “Don’t know.” のようにぶっきらぼうで取り付く島もない、短すぎる答です。
受験者は「こちらの知識が浅いことがバレたらどうしよう…」との恐怖から、つい話を打ち切りたくなることがあります。しかし、いつ会話を切り上げるか、については試験官の裁量・権限であり、受験者の方はあくまでも「会話継続への意欲」を頑張って示し続ける必要があります。
そして、どのような「キーワード」が会話継続に繋がるか、は、過去問を研究することによって知ることができます。
2023年度 全国通訳案内士試験 二次口述過去問詳解【英語】(下)
上の会話も、過去問で「明治維新」及びその周辺の出題が非常に多いことを知り、研究していればこそ会話継続ができる、という例です。
▶PEPニュース
・今年もHPトップに「二次口述出題再現プロジェクト」のバナー+フォームを設けました。
12/8日に本試験をお受けになる方は、受験後、ぜひ出題に関する情報の提供をお願いします。
PEP英語学校は、全国通訳案内士試験二次口述の出題を毎年再現し、これを無料公開しています(2013年以来の全過去問はこちら)。当該フォームは、この元となる情報提供を受験者の皆様にお願いするためのものです。
過去の受験者の皆様のご協力のおかげで、過去問情報を蓄積し、これを現在、そして将来の受験者の皆さまに提供することが可能になっています。ぜひ、今年度受験の皆様も、後進の方々のために情報提供をお願いします。
いただいた情報は、今後の教材やサービス提供の充実に役立てていきたいと思っております。なお、当然のことながら、個人を特定するような情報を外部に勝手に出すようなことは致しません。
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