旅行にトラブルはつきものです。旅行のことを英語でトラベル(travel)といいますが、これは何とトラブル(trouble)と同語源だそうです。
そうだとすると、発音の苦手な日本人が、city を shitty と発音してしまうのは罪が大きいミスであるところ、travel を trouble と発音してしまうのは、比較的罪が小さい、むしろ的を得たミス(?)なのかもしれません(笑)。
さて、今回お話しする失敗には、幸い大きな実害はありませんでした。私が旅慣れないため、ちょっと苦労した、という話です。
東京から九州への足は、飛行機だったわけですが、飛行機のチケットは、友人に取ってもらいました。
実は、これまで私は飛行機に乗った回数は数えるほどであり、あまり慣れておりません。
また今回は、飛行機に乗るのが十数年ぶりでした。十数年前というと、まだスマホよりガラケーが多かった頃です。
飛行機の乗り方も、変わってしまっていました。
今回友人が取って私に渡してくれた飛行機のチケットは、「QRコード」をA4のコピー用紙にプリントアウトしたものでした。
東京から九州への飛行機のチケットは、数万円するわけですが、これがペラペラのコピー用紙1枚、というのは、何ともありがたみがない感じがしてしまいます。
チケット(切符)というと、硬券のイメージが残っているのは、やはり昭和の人ですね。
余談ですが、ロールすることのできない厚紙に印刷するのは、実は結構難しいことなのです。
昔からある「活版印刷」という方法を使うのですが、今はこのメソッドは廃れてしまって、機械や技術を持つ印刷会社さんの数は限られています。
なぜ私がこのようなことを知っているか、というと、PEPオリジナルのバインダーノート「Notetaker Pro」をデザイン・プロデュースした経験があるからです。
Notetaker Pro-Exは、オンラインストアで購入可能です。
このバインダーの表紙の紙は、暑さが1ミリあり、ロールすることができません。こうした印刷を請け負ってくれる印刷会社さんを探すのに、大変苦労した経験があります。
硬券切符が廃れていった理由の1つは、印刷のコストだと思います。
さて、それはともかく、コピー用紙のチケットは実用性の観点からもやや問題です。
これを携帯する際、折りたたんでポケットや財布に入れておく、ということになりますが、くしゃくしゃになってQRコード部分が読み取れなくなったり、紙自体が破けたり、失くしたり、というリスクが大きいのです。
今回は特に、私は自分の親戚を訪れるため友人とは途中で別れたので、このコピー用紙1枚を失くしてしまうと、帰りの飛行機に乗れなくなる可能性があります。
そそっかしい私は、何度もヒヤヒヤしました。旅行は、移動に体力と時間を使うだけでなく、いろいろと気も使います。
今回、九州では、私が付くとすぐに雪が降りだしたので、防寒のために毛糸の帽子を買いました。この帽子は、すぐに失くしてしまい、東京へ持ち帰ることができませんでした(泣)。
チケットと財布と携帯電話、これだけは失くさないようにしよう、と気を張り続け、何とか失くさずに済みましたが、気疲れてしまいました。
現代は交通機関その他が発達し、昔より旅はずっと楽になりましたが、やはりいろいろ大変なことがたくさんあります。
こうしたさまざまなトラブルを乗り越えて、トラベルしてきてくれる旅人には親切にしてあげよう、という心が「おもてなし」ですね。