「私はシティ・ボーイです」というと何となくカッコいい感じがしますね。これは英語でそのまま “I am a city boy” と言えますが、発音に注意が必要です。
日本語風に「シティ」と言ってしまうと、shitty になってしまうからです。日本人には、この「sh」と「s」の発音の区別が苦手な人が多いようです。
話には文脈というものがありますし、話し手がノンネイティブであることも、通常、相手にはわかっていますので、会話をしていて、この程度の発音ミスで誤解が生じることは、実際にはあまりないかもしれません。
しかし、shittyという単語が実際に存在し、かつ意味が意味だけに、これを聞いた英語ネイティブの方は、ギョッとします。
言葉のプロたる通訳案内士を目指す方は、気を付けるべきと思います。
特に、Shiojiri City(塩尻市)、 Shiki City(志木市)、 Shizuoka City(静岡市)、等、「sh」と「s」が混在する場合は発音が難しいので、注意が必要です。
全国通訳案内士試験二次口述では、面接の冒頭、Where do you live? と問われます。
これに対し、I live in Yamanashi シティ. と答えてしまうと、第一印象を大きく損なってしまいかねませんね。
今年話題になった「とにかく明るい安村」のBGT決勝で、トニカクが披露した全裸ポーズの中にバットマンの全裸ポーズがありました。この際、トニカクは、ここで 「ゴッサム・シティ!」(Gotham City:バットマンに出てくる架空の都市名)と叫んでいます。
この “Gotham City” の発音において、Gotham の「th」の発音ができていないことなどは、全く問題になっていないのですが、「シティ」の方は、明らかに聴衆をギョッとさせています。
16:38の地点をご覧ください。
聴衆が、一瞬、シーンと静まり返っている様子が分かります。トニカクは、非常にコミュニケーション能力が高いので「あっ、伝わっていないな」とすぐに感じ取り、再度、大きな声で「ゴッサム・シティ!」を連呼していますが、よけいに「シティ」を強調してしまっているため、逆効果になってしまっています。
「とにかく明るい安村」は、このブログでもたびたび取り上げましたが、トニカクの英語コミュニケーション能力は、非常に高く、すばらしいと私は思います。
“I’m wearing pants. But I can pose naked.” や “Don’t worry. I’m wearing…” や、”I like tea!” などの英語は、非常に俊逸です。”Simon naked pose?” と語尾上げのイントネーションも完ぺきで、コミュニケーションできているので、笑いが取れています。
全裸ポーズで笑わせるために、言語を含む全ての面において綿密な計算がなされています。
英語の発音が完全でないことなどは、むしろプラスに働いていることの方が多いといえます。「センキュー・ベリー・マッチ!」と笑顔でお辞儀をするところなどは、彼のキャラクターと相まって、大いに好感を与えています。
ただ、この「シティ」に限って言えば、惜しかったといえます。もっとも、大勢に影響は全くありませんでしたが。