全国通訳案内士試験試験では、お城は頻出の話題です。
二次口述のプレゼンテーションでもたびたび出題されています。
日本のお城について必須のフレーズ、何であったか覚えておられますか?
Originally fortifications, Japanese castles served as lords’ residences, headquarters of administration and military, and symbols of power and authority. (日本の城は、もともと戦闘用の要塞から発展し、領主の居宅、政権軍事の本部、権力と権威の象徴としての機能がありました)
でしたね。
これ以外に、天災、戦争、政変などにより、多くの城は失われ、天守閣が現存している例は、全国で12しかないこと、なども重要です。
さて、二次口述のプレゼンテーションで「日本の城の特徴」といったお題で出た例は、これまで2回です。
・2015(平成27)「日本の城の特徴と種類」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編Ⅲ』に掲載)
・2016(平成28)「日本の城の種類」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編Ⅴ』に掲載)
2年連続で同じ題が出ているところがすごいですね。
このように「日本の城」という一般的なお題であれば、冒頭の一般論を述べた後に、受験者がよく知っている具体的なお城を挙げて説明すれば、プレゼンテーションが出来上がります。
私は2015年出題分の解答例として「備中松山城」を、2016年出題分の解答例として「岡城」を挙げて、それぞれプレゼンを書きました。
備中松山城は、天守閣の現存する山城として貴重なもの。岡城は、滝廉太郎の「荒城の月」のモデルといわれる城です。
あえてややマイナーな城を選んでみましたが、実際に受験される方は、もっとメジャーな「姫路城」あたりを選んでプレゼンされれば十分です。
ちなみに、私は姫路城のプレゼンも3種類書いています。
・2016(平成28)「日本の世界遺産」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編Ⅴ』に掲載)
・2020(令和2)「姫路城」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編14』に掲載)
・予想問題「日本の城について」(『モデル・プレゼンテーション集(予想問題編)VOL.2』に掲載)
姫路城だけでも、戦国時代の地理的戦略的位置づけ、明治維新、第二次世界大戦、阪神大震災をくぐりぬけて生き延びた奇跡、美しい白壁の伝統的技法、等々、話題がたくさんあります。それぞれ別の視点でプレゼンしています。
さて、このように「日本の城」という一般的なお題、ないし超有名なお城(2016年度に「江戸城」が出題、解答例は『モデル・プレゼンテーション集 過去問編Ⅴ』)なら対処しやすいのですが、最近、ピンポイントで特定のお城が出題される例が見られます。
・2021(令和3)「犬山城」「五稜郭」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編15』に掲載)
犬山城も五稜郭も、確かに有名ではありますが、ガイド試験的に姫路城や江戸城と同等とまでは言えません。こうした特定のお城で出題されると、ピンポイントの知識がない限り解答不能になってしまいます。
そこで今回は、今年出るかもしれない具体的なお城の予想を立ててみます。
1.彦根城
現存十二天守の1つ、国宝五天守の1つです。幕末の大老井伊直弼のお城です。2023年の世界遺産登録を目指しており、2022年は日本から世界遺産の新規登録物件が出なかったことから、有力と考えられます。
彦根城に関するプレゼン例
「琵琶湖」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編10』)
2.二条城
天守閣は現存しませんが、二の丸御殿が国宝、世界遺産です。2021年度に「障壁画」が出題されています。大政奉還の舞台でもあり、出題の有力候補です。
二条城に関するプレゼン例
「障壁画」(『モデル・プレゼンテーション集 過去問編15』)
3.首里城
今年は沖縄復帰50周年なので、沖縄の話題は何か出る可能性があります。首里城は世界遺産でもあります。
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