全国通訳案内士試験二次口述の評価項目の中に「コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)」というのがあります。今日は、この「会話継続への意欲」とはどういう意味か、を考えてみようと思います。
まず、当該試験の課題には、①プレゼンテーション+質疑、②通訳、③実務質疑、の3つであるところ「会話」は質疑を指します。
つまり、質疑応答において「受験者は話が終わってしまわないように努力すべし」ということになります。
これは別の表現をすれば「受験者は、試験官が次の質問をしやすいような回答をするようにする」ということになります。話をシラケさせてはいけない、ということですね。
たとえば、トピックが「盆栽」であったとして、試験官が “Do you like bonsai yourself?*”と尋ねたとします。これに対して “No, I don’t.” と答えると、話はシラっとしてそこで終わってしまいます。これは「会話継続への意欲」がない、ということで減点になります。
こんな時、何とか話が継続するよう、ポジティブな回答をしよう、と頑張ることが受験者には求められている、ということですね。たとえ普段、盆栽は年寄りくさい趣味だ、と思っていても “I’m not an expert, but I enjoy watching them. They are beautiful.” ぐらいは答えられるでしょう。
通常のインタビューでは、インタビュアーがホスト、インタビューイーがゲストですが、通訳ガイド試験の口述では、これが逆になるのです。ホストたるインタビューイー(受験者)側が、お客様たるインタビュアー(試験官)に対して気を遣うことが必要です。
受験者としては「難しい質問が来たらどうしよう。早く終われ」とつい逃げ腰になってしまい、この原則を忘れてしまうことがあります。
逆に、よく、口述試験では「試験官と会話を楽しもう」という態度で臨むとよい、といわれますが、これは実は、会話を楽しむ人は「会話継続の意欲」を自然に実行に移すからなのですね。
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