昨日までの記事で、私は全国通訳案内士試験について「一次筆記が終わったら、自己採点の結果にかかわらず即、二次口述対策に着手しましょう」とお勧めをしてきました。
ただ、試験対策にはやはり一定のお金がかかります。「けっして無駄にはならない」と頭ではわかっていても、一次通過の可否が微妙なのに、大金を二次対策に掛けるのは、なかなかモチベーションが上がらない、というのは、確かに気持ち的に分かります。
ただ、お金のかからない対策法もありますので、とりあえずは経済的に負担の軽い方法から始めて、その上で方向性を見極める、というのはいかがでしょうか。
二次対策として真っ先に思いつくのが、予備校等で提供している少人数レッスンや模擬面接の類です。これらは、確かにちょっと費用が高めです。
これは、私も運営をしている側だから分かるのですが、人(講師やスタッフ)と不動産(教室などの場所)を拘束するサービスは、どうしても原価が高く、料金が高めになるのです。
一方、書籍などを利用した独習やインプット、それからネット上のサービスの利用、はあまりお金がかかりません。
こうしたコツコツやるタイプの勉強は、むしろ模擬面接でのアウトプットよりも、たくさんやるべき、ともいえます。
具体的には、まず、YouTubeがあります。有益な情報や授業が無料で配信されています。
二次対策に特化した動画をあげているのは、いまのところほぼPEPだけですが、全国の観光地の動画をプロの観光ガイドさんが挙げていることもあります。とても楽しく、参考になります。私も『モデル・プレゼンテーション』を書く際に、よく見せてもらってます。
合格体験記などを読むと、勉強のために実際に観光地を回った、という方もいらっしゃいます。もちろん、これは大変結構ですが、結構大変でもあるでしょう。
自宅に居ながらにしてできるYouTube旅行は、私もよくやっています。
次に、書籍を利用した方法で、私が一番お勧めしたいのは、プレゼンテーションの「タイマー音読」です。私は、2分プレゼン専用のタイマーを作って、無料で提供しています。これをかけながら、『モデル・プレゼンテーション』を音読するのです。
2分プレゼンの感覚を体得しながら、知識と英語をインプットできます。
本は必要になりますが、それ以外にはお金もかかりません。ちなみに今、オンラインストアで一番安くなっている『モデル・プレゼンテーション集』は、過去問編のⅦとⅧで、各1,000円(定価2,750円)です。2冊で36トピックのプレゼンがありますから、1日1題やっても、1か月楽しめます。
私が、この「タイマー音読」の良いと思う点は、本質的でありながら、方法が単純なことです。
私は「勉強法は単純なものがよい」と思っています。勉強法が複雑だと、やり方を覚えるのに疲れてしまい、結局、大切な「量」を蓄積する前に挫折してしまうからです。
ただ、単純な勉強をたくさんやるためには、その内容が興味深いものである必要があります。そうでないと、飽きてしまうからです。
この点、我田引水ですが『モデル・プレゼンテーション集』には自信があります。
「たこ焼きの起源」(過去問編Ⅶ)な~んてウンチクを語れたら、楽しいと思いませんか?(笑)
とにかく、一次筆記が終わった今、二次対策のため、とりあえず何らかの「着手」をしましょう。「11月まで何もしない」というのが一番よくありません。何かアクションすれば、自分の課題も見えてきます。